開発ストーリー

日本茶がもっと愛されるように、日本茶の魅力を伝えつづける。

私たち株式会社吉村は、パッケージメーカーです。日本茶の魅力を伝えるため、全国の日本茶専門店さん、茶問屋さん、茶農家さんたちと一緒に、日々邁進しています。2017年ごろからは、パッケージ製造にとどまらず、茶器の開発・販売、海外に向けての輸出入も手掛けるようになりました。


「刻音」開発のきっかけは、セミナー講師をしていた石黒さんとの出会いです。当時、私たちは新しいオリジナルの茶器を開発したいという思いから、プロダクトデザイナーさんを探していた時期でした。石黒さんのセミナーを聴き、温厚な人柄ながら、プロダクトデザインにおける鋭い洞察力と熱い想いがあふれていて、「この方だ!」とビビビッときました。すぐに茶器開発の依頼を申し出たのです。

石黒さんは、「日本茶は伝統的な飲みもの。その復興のためにする仕事は、とても意義深いものである」と喜んで引き受けてくださいました。
 
伊東さんは、茶器を含めた陶磁器の商品開発経験が豊富であること。そして、石黒さんの相棒ともいえる存在であることから、刻音開発のプロジェクトに加わっていただきました。
 
 
石黒さん、伊東さん、そして吉村社内のプロジェクトメンバーで決めた、茶器開発のコンセプトは3つ。
 
コンセプト①
「日本茶の課題を解決する。」
『急須で日本茶を飲むことが、なぜ人々の生活から遠ざかったのか?』この疑問に対する答えを、新しい茶器に反映する。
 
コンセプト②
「売れる茶器を作ること、それ自体を目的にしない。」
このプロジェクトは、かっこいいデザインの急須を作ることではない。現代のライフスタイルに合う、まったく新しい茶器を作ることである。

コンセプト③
「急須を超える茶器を目指す。」
300年前に誕生し、現代までその姿かたちが変わらない「急須」。現代のテクノロジーを用いて、急須を超える茶器を目指す。急須に劣る茶器であれば、当然発売する意味がない。

 

これらのコンセプトのもと、アイデア出し、ディスカッション、デザイン、3Dプリンターでの出力・検証・修正、陶磁器メーカーさんとのすり合わせ……何度も何度も繰り返し、2年の歳月と500回を超える試作を経て、ようやく刻音は完成しました。

刻音開発に携わっていただいたすべての方々の熱い想いがなければ、決して完成することはなかったと思っています。ありがとうございました。


いま私は、完成した刻音を毎日使っています。お茶がおいしいのはもちろんのこと、茶葉を量り、お湯を入れ、茶葉が開くのを眺め、ここちよい抽出音を聞く……お茶を淹れるプロセスそのものが、とても愛おしいと感じる日々です。



刻音を使って、すてきなお茶の時間を楽しんでいただけることを、心から願っています。


刻音プロデューサー
株式会社吉村 企画推進部 大根 実